温熱療法を知ろう!ホットパックの適応や禁忌、使用方法をまとめました

ホットパックとは

ホットパックは臨床では温熱療法のなかで最も使用頻度が高いものになります。

ホットパックとはシリカゲルを木綿の袋でパックした物をハイドロコレーターという機械で80~90℃程の熱水で温めたものであり、バスタオルで巻いて患部に当てて使用します。

シリカゲルは吸水力が大きく、30分程の熱放出が可能なため、ホットパックを当てながら患部外の治療をしたり、治療前に当てておいてもらい、治療時間になったら外して患部のトレーニングをするなどの使い方がされます。

ホットパックの特徴

ホットパック療法で加熱されやすい組織は含水率の高い組織(末梢血管、皮膚)であり、表層の組織は温められやすいです。ホットパックを施行して皮膚温が最高温に到達するのに7~12分程で、施行前と比べると皮膚温は5~10℃上昇します。

脂肪組織は比熱が小さく、熱が脂肪組織で滞留して脂肪組織より深部にある筋などの組織には伝わりにくくなります。

そのため1~2㎝の深度の筋は最高温になるまで15分以上の時間を要し、3㎝の深度にある筋は温度上昇は1℃以下にとどまります。

 

ホットパックの使い方

湿熱と乾熱

ホットパックには2種類の使用方法があります。

湿熱療法と乾熱療法であり、生体への熱の伝導は湿熱のほうが優れています。

 

湿熱療法では

ホットパックをバスタオル8~10枚重ねで巻いて使用します。

施行時は患部の衣服はまくるなどして皮膚をさらして、施行後はすみやかに水滴を拭く必要があります。

水滴が気化する際に熱を奪ってしまい皮膚温が低下してしまう理由からです。

 

乾熱療法では

ホットパックをビニールでくるみ、その上にバスタオルで巻きます。バスタオルの枚数は1枚か2枚で巻きます。

服はまくっても、着ててもどちらでも良いが、服を重ねて着てる場合は熱の伝導が悪くなってしまいます。

 

施行時の注意点

火傷:知覚障害やタオルの枚数が少なかったりした場合には注意が必要です。

皮膚疾患:水虫や湿疹などが悪化する危険があります。

脱水:汗をかくので、脱水に注意します。

 

生理学的作用

  • 鎮痛作用
  • 痙性の減弱
  • 精神的な作用で全身の緊張を緩和
  • 組織代謝の亢進
  • 血管の拡張
  • 軟部組織の伸張性増大

 

ホットパックの適応

  •  疼痛

腰痛や打撲、捻挫、腱鞘炎などの筋や関節に起因する疼痛(急性期は禁忌)

 

  • 関節拘縮

軟部組織の伸張性増大を図る

 

  • 筋スパズム(筋の痙性)

 

ホットパックの禁忌

  • あるゆる疾患の急性期
  • 悪性腫瘍
  • 感覚障害
  • 出血傾向
  • 循環障害・閉塞性の血管疾患
  • 皮膚の感染性疾患

などです。