エネルギー変換熱を知る!極超短波療法の適応、禁忌、使用方法をまとめました

極超短波 レンジ

極超短波療法(マイクロ波)

極超短波(マイクロ波)は、温熱療法の一つのエネルギー変換熱に分類されます。エネルギー変換熱は電磁波や超音波が生体内で熱エネルギーに変換されることで生体を加熱します。

極超短波は300~3000MHzの周波数領域の電磁波のことですが、医療用では2450MHzで使用することが決められています。

伝導熱と違い筋などの生体の深部まで加熱できることが特徴です。電子レンジと同じ原理であり、電子レンジの中に金属を入れて加熱してはいけないのと同じで、極超短波も人工関節やペースメーカーなどの金属が体内に入っている人には禁忌となります。

極超短波

引用元:伊藤超短波株式会社 http://www.itolator.co.jp

生理学的作用

  • 鎮痛作用
  • 痙性の減弱
  • 精神的な作用で全身の緊張を緩和
  • 組織代謝の亢進
  • 血管の拡張
  • 軟部組織の伸張性増大

★ 深部交感神経節へ作用

     深部まで加熱できるため、腰部や頚部にある交感神経節に作用して交感神経を抑制する

 

極超短波の適応

  •  疼痛

腰痛や打撲、捻挫、腱鞘炎などの筋や関節に起因する疼痛(急性期は禁忌)

  • 関節拘縮

軟部組織の伸張性増大を図る

  • 筋スパズム(筋の痙性)

 

極超短波の禁忌

  • あるゆる疾患の急性期
  • 悪性腫瘍
  • 感覚障害
  • 出血傾向
  • 循環障害・閉塞性の血管疾患

 

エネルギー変換熱に特有なものとして

  • 妊娠している方の腹部

深部まで加熱するため羊水まで加熱がおよぶため

  • 睾丸部
  • 人工関節部やペースメーカを埋め込んでいる場合

    金属に極超短波を当てると熱の収束が大きく火傷の危険性があります。

    また、金属で極超短波が反射されてまわりの組織を加熱してしまいます。

  • 発育途中の骨端

              小児の骨端骨に長時間照射してしまうと骨端骨の破壊につながるため

照射距離と時間

マイクロ波を使用する際の皮膚と器具の距離はだいたい10㎝離すことが多いです。

また、照射時間については20分で行うことが多く、5~30分間とされています。

照射距離と時間には多くは上記のとおりですが、患者さんの温められている感覚によって調整するため、都度確認しながら調整すべきでしょう。

 

極超短波と超短波の比較

 

極超短波

超短波

周波数

2450MHz

27.12MHz

治療時間

5~30分(20分のことが多い)

10~20分

対象組織

脂肪

設置・操作

簡便

電極の設置などあり極超短波よりは時間がかかる

方法

照射

コンデンサー電界法

ケーブル法

 

 

 

実際の極超短波の使用手順

 

➀まずは禁忌事項について確認をします。

 人工関節やペースメーカー、骨折してプレートの埋め込んでいないかをカルテで確認したり、Drや患者さんに直接聞いて確認します。ネックレスや服の刺繍やデザインなどで金属製の材料が含まれている衣類かどうかも確認しましょう。

 

➁患者さんに患部に照射できるように楽な姿勢をとってもらいます。

 

➂患部に照射できるようアプリケータを10㎝程離してセットします。

 

➃電源を入れてタイマーをセットし、照射します。

 

➄都度、患者さんに温度感を確認して出力を調整します。

 患者さんが心地よいと感じる程度の出力で調整しますが、時間がたつと「熱い」と感じてくることがある点にも注意しましょう。

 

 




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