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バランスが良いは静的が良い?動的が良い?
バランスが良いとは、一般的に状態が一定に保たれて、安定していることを表現しています。
しかし、患者さんであてはめると、止まっている姿勢では体をガチガチに固めて、一見バランスは保たれているようにみえるけど、実際動いたらすぐにバランスを崩すなんて人も多いのではないでしょうか。
上肢も代償的にバランス戦略に組み込んでいるため、その支えを外して手を動かすとフラッとするといった人は実に多くいます。
このようにバランスは
静止して動いていないときのバランスの『静止バランス』
と
動作をしているときにおおきくふらつかないようにするバランスの『動的バランス』
に分けられるのです。
そのため
・静的バランスが良い状態
は物体が動かずに平衡が保たれている状態
・動的バランスが良い状態は
物体が動いている際に、外力が加わっても平衡が保たれている状態を言います。
高齢者では、このどちらのバランスも能力が低下するため、転倒の危険性が増えます。
高齢者の場合、静的バランスも動的バランスも機能低下が認められ、転倒の要因になります。
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静的バランス
“身体位置の移動を伴わずに、一定の場所に重心を保持する能力”とされます。
静的バランスの評価
座位、四つ這い位、膝立ちなどの支持面の広い姿勢から徐々に狭小化し、立位ではRomberg徴候、つぎ足立ち、片足立ちなどで評価していきます。
動的バランス
“身体位置の移動に伴う運動における姿勢を保持する能力”とされます。
体重心や支持基底面(=立っている地面)が動いたり、空中姿勢などのように体重心が支持基底面に保持されていなかったりするとき、つまり身体が動いているとき(運動している最中)の姿勢を保つ機能のことです。
動的バランスでは、
- ステッピングや歩行などのように支持基底面を変化させ(新しい支持面を形成)ながらも姿勢保持する能力
- 支持基底面は変えずに支持基底面の中で重心移動を変えても姿勢を保持する能力
動的バランスの評価
- ファンクショナルリーチテスト
- 10m歩行テスト
- TUGテスト
- 立位でのステッピングテスト
関連記事はこちら
『ファンクショナルリーチテストの目的、方法、カットオフ値を紹介』
静的バランスと動的バランスの補足ポイント
ファンクショナルリーチテストは、動的バランスですか?静的バランスか??
これは知恵袋に投稿されていた質問になります。
ファンクショナルリーチテストは支持基底面を変えないで行うため、重心移動は少なく静的バランスに分類されるように思いますが、
支持基底面内の中で重心移動が起こっているので、これは動的バランスと捉えます。
静的バランスが良いと動的バランスも良いと判断するか?
これは相関しないと報告されています。
そのため、静的バランスが良くても動的バランスが良いとは限らず、その逆もまた然りということです。
トレーニングを行った結果、静的バランス能力に変化はみられず、動的バランス能力は向上したとする報告もあります。
バランスボールやバランスボードでバランスをとるのは動的??
不安定な板や物体の上でバランスを保つのは動的バランスだと思います。
支持基底面のなかに重心を収めるために体をくねらせたりしながらバランスを保持するため動的なのかと
人間は完全に静止しているか?
この答えは“no”です。
生きている限り、心臓は動いていて呼吸もしないといけません。
そのため心臓の拍動による振動、呼吸での肋骨の運動などにとる動揺など、常に揺れているのです。
この揺れを少なくすることは困難なので、揺れを感じてそれを制御できることが重要になります。