変形性膝関節症に対して大腿四頭筋の筋力トレーニングはなぜ有効なのか?




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大腿四頭筋のトレーニングの理論的根拠

変形性膝関節症の筋力トレーニングとしては、大腿四頭筋の筋力トレーニングが古くから行われており、現在でも膝の痛みに対して最も推奨されています。

 

このトレーニングが効果的であるとされる理論的根拠は以下の通りです。

 

まず、トレーニングによって関節周囲の関節包や腱、靭帯の強度が増加し、関節障害を予防します。

また、トレーニングにより血流が増加し、軟骨への栄養物の供給が増えることで、痛みの減少が期待されます。さらに、トレーニングによって腫脹が減少することも示されています。

 

動物実験においては、大腿四頭筋のトレーニングにより生じる関節圧迫力が、関節軟骨の強さやサイズ、弾力性を増加させ、軟骨の退化を防ぐことが確認されています。

 

大腿四頭筋の弱化は膝の変形の進行を早めるため、強化することが重要です。

大腿四頭筋はショックアブソーバーとして機能しており、その強化は膝の変形を抑制します。

 

最後に、トレーニングにはGate Control Mechanismによる効果もあり、これが痛みの軽減に寄与することが報告されています。

 

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歩行など立位関連動作での大腿四頭筋の重要性

上記の内容から、大腿四頭筋のトレーニングの必要性は理解できたと思います。では、実際のADL場面では大腿四頭筋はどのように影響しているのでしょうか?

 

ここでは、歩行などの立位関連動作と大腿四頭筋の関係性についての文献を紹介します。

整形分野では、大腿四頭筋筋力が下肢筋力の代表として多くの研究で取り上げられており、高齢者の歩行能力、立ち上がり能力、立位バランス能力との関連が示されています。

そのため、高齢者のリハビリテーションでは、大腿四頭筋のトレーニングが強く推奨されています。

特に、下肢の骨折後の理学療法や変形性膝関節症に対する理学療法では、大腿四頭筋の筋力トレーニングが積極的に行われています。

 

この文献では、高齢患者の膝伸展筋力と歩行能力の関係について検討しています。

膝伸展筋力、年齢、体重、BMIが歩行能力にどのように関与しているかを調べた結果、院内歩行自立に有意に関連していた要因は膝伸展筋力のみであったとしています。

つまり、歩行自立度を規定する要因として、膝伸展筋力が最も重要であることがわかります。

 

このことから、高齢者のリハビリでは大腿四頭筋のトレーニングが強く勧められている理由が明確になります。

特に、下肢の骨折後や変形性膝関節症に対する理学療法において、大腿四頭筋の筋力トレーニングが積極的に行われている現状も理解できるでしょう。

今回の検討の中では歩行自立度を規定する要因として膝伸展筋力が最も重要なものと考えられた。

参考文献:

西島智子、小山理恵子、内藤郁奈 他:「高齢患者における等尺性膝伸展筋力と歩行能力との関係」、理学療法科学、2004, 19(2): 95-99.

 

まとめ

変形性膝関節症の治療には、大腿四頭筋の筋力トレーニングが推奨されます。

これにより関節周囲の強度が増し、血流と栄養供給が改善されて痛みと腫脹が軽減されます。

動物実験で関節圧迫力が軟骨の強さと弾力性を増し、退化を防ぐことが確認されています。

大腿四頭筋は歩行や立ち上がり能力に重要で、特に高齢者のリハビリや骨折後の理学療法でのトレーニングが重要です。