SLRテストを正しく行っていますか?注意するポイントと目的

SLRテストとは

SRL(Straight Leg Raising)は下肢伸展挙上テストといい、片方の下肢を膝を伸ばしたままどこまで股関節を屈曲できるかをみるテストになります。

整形外科の医師であれば坐骨神経の神経根症状誘発テストとして用い、腰椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症の鑑別診断として利用されます。ヘルニアでは痺れ感の増強がみられます。

リハビリ場面であればハムストリングスの短縮の程度をみるさいに利用します。

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SLRテストの方法

SLRテストは、患者さんに仰臥位になってもらい、検者が検査側下肢を膝関節伸展位を保ったまま徐々に下肢を挙上させて股関節屈曲角度を増やしていきます。

代償がでないで挙上がそれ以上いけなくなった股関節屈曲角度を測定します。70°以上挙上できれば正常と判断します。

SLRテストの結果の捉え方

SLRテストで膝伸展位のまま股関節を屈曲させていくと、坐骨神経は伸張されます。L5神経根とS1神経根に圧迫があると、坐骨神経の伸張がこの神経根に伝わることで痺れや放散痛が支配領域に出現します。

ここで診断のポイントです。

・大腿後面や膝窩に限局した鈍痛はハムストリングスの短縮に痛み

・臀部~大腿後面に放散痛やしびれ感があれば坐骨神経症状によるもの

・30°〜70°の範囲で坐骨神経に沿った痛みが出れば陽性とするが、それ以外の角度での疼痛は陰性ととる

腰椎に局所痛が出現すれば椎間板損傷を疑う

 

坐骨神経痛の関する記事はこちら

SLRテストのよくある間違った方法

SLRテストは正しく行っていれば、SLRテストの感度は92%あるといわれています。

よくあるテスト施行時の注意点をあげます。

検査側下肢の膝が曲がってしまう

膝が曲がってしまうと、ハムストリングス、坐骨神経の伸張は得られません。

坐骨神経が伸張しないように、またハムストリングの短縮を代償するために、膝関節が屈曲してしまうのです。

しっかり膝関節は伸展位になるように気を付けましょう。

 

反対側の膝が浮いてしまう

反対側の膝が浮いてしまうのは、股関節を屈曲させて骨盤を後傾しようとする代償動作ととれます。

骨盤を後傾させれば見かけ上は下肢の挙上角度は増えます。しかし、純粋な股関節の屈曲角度はそれほどいっていないというパターンがよくあります。この場合は反対側の膝が浮くギリギリの角度で測定します。

おわりに

正しくテストが行えていると、再現性が高くなり、治療効果の効果判定も信頼度が増します。

難しい注意点ではないと思うので、しっかり覚えておきましょう。