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前脛骨筋は歩行時に重要な役割を果たす筋肉として知られています。
また、歩行だけでなく、立ち上がり動作の離臀時にも重要な役割を担っています。
今回は、立ち上がり動作から歩行にかけての前脛骨筋の働きについて詳しく解説していきます。
前脛骨筋の機能解剖
まず、前脛骨筋について整理しましょう。
前脛骨筋は脛骨の前側に位置し、脛骨の外側面から足関節の前方を通って内側楔状骨と第1中足骨の底についています。
前脛骨筋の主な働きは以下の2点です。
– つま先を上げる(足関節を背屈させる)
– 足首を固定させる
前脛骨筋はスムーズな歩行に欠かせない筋肉であり、正常に機能することでふくらはぎや膝関節、太腿前側への負担を軽減し、下半身トレーニングの正しいフォーム作りにも役立ちます。
遊脚期は、足のクリアランスの確保に重要な役割を果たしています。
具体的には、足が地面から浮いている際に地面とつま先を挙げて距離をうまく保つ働きです。
これにより、地面に足が引っかからないように歩行することが可能になります。
前脛骨筋が衰えると転倒に注意
前脛骨筋が疲れたり硬くなったりする主な原因は以下の通りです。
– 重心が後方になる
– 足首をあまり動かさない
このため、立っていることが多い人は前脛骨筋が疲れやすくなります。
前脛骨筋が衰えると、すり足になり、スポーツ中のケガにつながる恐れがあります。
さらに、内閣府が作成した自宅内の転倒データを見ると、転倒リスクについて興味深い結果が示されています。
そのデータでは、段差が多い階段よりも、比較的平坦な庭やリビングの方が転倒リスクが高いことが分かりました。
したがって、すり足歩行の原因を考え、対策を講じることが平地での転倒リスクを減らすために重要です。
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歩行時の前脛骨筋の役割
次に、歩行時に活躍する前脛骨筋について詳しく説明していきます。
歩行時の前脛骨筋は、以下の2つの時期で重要な役割を担っています。
– 立脚初期
– 遊脚期
それぞれの役割について確認していきましょう。
立脚初期
歩行開始時に足を振り出すと、下腿三頭筋の筋活動は減弱し、拮抗筋である前脛骨筋の筋活動が高まります。
足が地面に着く際、踵から接地し、その後足の裏全体が着くまでの間、前脛骨筋はブレーキ作用として働きます。
このとき、前脛骨筋に加えてハムストリングスや大腿四頭筋も働き、地面からの衝撃を緩和します。
なお、前脛骨筋がうまく機能しないと「膝折れ」を起こす可能性があるため、注意が必要です。
遊脚期
遊脚期は、足のクリアランスの確保に重要な役割を果たしています。
具体的には、足が地面から浮いている際に地面とつま先を挙げて距離をうまく保つ働きです。
これにより、地面に足が引っかからないように歩行することが可能になります。
前脛骨筋の起立時の働き
先行研究によれば、前脛骨筋は立ち上がり時の体幹前傾相で活動し、重心を前方に移動させる役割があると報告されています。
通常、動作開始前に前脛骨筋の筋活動が発生し、移行相における離臀時に最大になります。
立ち上がりの際に重要な動きは、膝関節を軸にして大腿のみを回転させ、下腿を動かさずに離臀することです。
しかし、脳卒中の患者などでは大腿のみを回転させることが難しく、大腿とともに下腿も動いてしまうことがあります。
また、下腿を後ろに動かしてしまうこともよく見られます。
そのため、骨盤と下腿を固定することが重要です。前脛骨筋は下腿を固定させる役割を果たし、スムーズな立ち上がりを支援します。
さらに、立ち上がり時に前脛骨筋の足関節背屈の作用により、踵を床に押し付けることで、膝関節を前方に押し出しやすくなります。
これにより、前方への支持基底面へのスムーズな移行が促されます。