「膝が痛いです」、よしでは膝の筋肉をつけて膝の安定性をあげましょうと、これで改善すればいいのですが、実際それで改善することは少ないでしょう。膝の筋力が足りないというより使い方はどうなのでしょうか?スムーズさ?楽につかえているのでしょうか?
今回は膝のexの前に動きやすい状態をつくる方法を紹介します。
膝の伸展筋力をつけるだけでは痛みはとれないのか?
膝の変形があったり、痛みがある人の中でも、膝の伸展筋力がMMT5もあって筋力自体がある人もいますし、筋力はない人もいます。
膝の筋力が痛みの原因になっているかはわかりませんが、臨床経験上、わたしは大腿四頭筋の筋力をつけるexを行って、大腿四頭筋の収縮力が増大しても痛みに変化がないことも多いです。
もちろん大腿四頭筋の筋力はあるに越したことはないと思います。
ですが、別に日常生活でスクワットが30回40回とかできる筋力はいらないだろうし、走ったり、山登りをしないならそこまではいらないでしょう。
膝が痛くない若い女性は大腿四頭筋の筋力が弱い人もいますしね。
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痛みは膝周囲の筋力のコントロールが原因か?
膝が痛い人の多くは膝周囲の筋力が過剰に緊張していることが原因の一つとしてあります。
例えば、膝の変形により関節の痛みがあった場合に、痛みがでないよう歩行時に膝の動きがでないように膝の屈筋と伸筋を過剰に同時収縮させていることがあります。
それにより、筋の過緊張による痛みもプラスされるということもあります。
膝の運動療法
では、膝に痛みのある人に対してどのようにアプローチしていくのがいいでしょうか?
まず、緊張してる筋肉を緩めてある程度バランスをとった状態で、機能低下している筋肉を正しく収縮させて活性化することが大切です。
そのため、今回は過剰に緊張している状態を緩める筋膜のアプローチを紹介します。
外側広筋と大腿二頭筋
外側広筋は大腿四頭筋の一番外側にあり、大腿二頭筋も外側にあります。
外側広筋は膝伸展筋であり、大腿二頭筋は膝屈筋になるため、この二つは滑走をしていないといけませんが、癒着すると痛みや可動域制限につながります。
外側広筋と大腿二頭筋の筋間中隔をわけるようにリリースをしていきます。
内側広筋と大内転筋
内側広筋は、内側広筋と膝蓋骨内側から内側膝蓋支帯に連続する内側広筋斜走線維に分かれています。
この内側広筋斜走線維は広筋内転筋腱板を介して大内転筋にも筋連結しています。
したがってこのポイントも癒着がおこりやすい場所になります。
大腿筋膜張筋と外側広筋
大腿筋膜張筋(TFL)、腸脛靭帯(ITB)と外側広筋間の滑走性が低下することは大腿骨転子部骨折での癒着するポイントの一つです。
大腿筋膜張筋の深層に外側広筋があるため、癒着しやすいです。
大腿骨転子部骨折のリハビリの記事はこちら
"この3つの場所を触知しリリース
この3つの筋間を触知し、硬さや筋膜の緩みをチェックしていきます。
そして筋間に指をいれていって開くようにしたりダイレクトマッサージなどでアプローチしていきます。