理学療法士が福祉住環境コーディネータを取得するメリットはある?使えるの?



リハビリ職の人で他の資格を何かもっているか?と質問したら
 
意外とこの資格を持っている人が多いです。
 
養成校で授業の一環として受験させている学校もありますからね。
 
 
 
私も「福祉住環境コーディネーター2級」を取得していますが、働いていてこの資格を取得してメリットがあったのか、実際に使えるのかを解説します。
 
 
 
 
 

福祉住環境コーディネーターとは?

バリアフリーで家に手すり設置を考えているんだけど、、、補助金って ...
 
 
福祉住環境コーディネーターとは、高齢者や障がい者に対し、できるだけ自立しいきいきと生活できる住環境を提案するアドバイザーです。
 
出典元:「福祉住環境コーディネーター検定試験」ってどんな検定?|東京商工会議所(https://www.kentei.org/sp/fukushi/miryoku.html)
 
 
 
福祉住環境コーディネーターは民間資格になります。
 
検定試験を実施しているのは東京商工会議所です。
 
 
 
高齢者や障害者の方が暮らしやすい住環境をコーディネート、つまり提案やアドバイスする役目が福祉住環境コーディネータです。
 
住環境の知識に加えて、医療や福祉の幅広い知識を組み合わせて、
 
高齢で体が不自由になっても、病気や後遺症があっても住み慣れた家や環境で安心して暮らせる生活環境を提案し、
 
福祉関連の制度や福祉用具の選定のアドバイスなどの情報提供ができることを目指します。
 
 
 
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福祉住環境コーディネーターの受験資格は?

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福祉住環境コーディネーターには1級・2級・3級があり、2級・3級では特に受験資格はありません。
 
1級は2級の合格者でないと受験資格が得られません。
 
ただ実務経験は必要ないので、様々な職種の方や学生の方など誰でも受験することが出来ます。
 
 
 

福祉住環境コーディネーターの合格率は?

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福祉住環境コーディネーターの合格率は、2級・3級は半数くらいは受かりますが、1級は記述問題もあり、かなり難易度が高くなっています。
 
 
 
 
3級の合格率
 
2016年度の合格率47.3%
 
2017年度の合格率41.4%
 
20187月の合格率56.6%
 
201811月の合格率55.4%
 
 
2級の合格率
 
2016年度の合格率48.3%
 
2017年度の合格率50.4%
 
20187月の合格率13.8%
 
201811月の合格率42.0%
 
1級の合格率
 
2016年度の合格率7.3%
 
2017年度の合格率5.9%
 
 
 
3級と2級で50%で、1級では1桁でかなり難易度が高いことがわかります。
 
3級と2級は50%でそこまで高くないですが、試験内容としてはリハビリ職の人は学校で習った知識で答えられるものも多くあり、
たとえば「パーキンソン病の人にはどんな環境設定が適切か」みたいな。
 
医療職ではない一般の人からすると疾患と住環境を結びつけるのが難しいのかなと思うので、それで合格率が50%になっているのだと思います。
 
 
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福祉住環境コーディネーターはどのような職種の人が取るのか?

 
 
 
福祉住環境コーディネーターの資格を取る人は建築関係に務めるかたから介護職員まで幅広く取得しています。
 
・建築士
 
・建築に携わる卸業者や営業職
 
・介護支援専門員
 
・社会福祉士
 
・理学療法士や作業療法士
 
 
 
建築関係で働いている知人から聞いた話ですが、その会社では福祉住環境コーディネーター2級を持っていると月に手当てが何千円かもらえるという話でした。
 
 
 

理学療法士・作業療法士が福祉住環境コーディネーターの資格を取得してメリットはあるのか?

出典:https://gemba-camera.com/

 
福祉住環境コーディネーターの資格を取得してメリットがあるのか気になるところですが、私的にはメリットはあると思います。
 
 
 

自分のスキルアップにつながる

 
 
資格を取得するのですからそれなりの勉強は必要になります。
 
そのことで住環境・福祉のことについて知識を深めることができる良い機会になります。
 
 
 
理学療法士・作業療法士として働いていると「家屋調査」を行うことがあります。
 
患者さんの家に訪問して、退院前に「どこに手すりをつけたらいいか」等のアドバイスをして退院後の生活を安全に過ごせるよう評価するものです。
 
その際に住環境福祉の知識があることで住宅改修の提案の幅は広がります。
 
 
 

履歴書や名刺に書ける

 
 
福祉住環境コーディネータの資格を取得していれば履歴書や名刺に記載することができます。
 
やはり、なにも記載する資格がないよりは、なにか記載していると評価されますよね。
 
「この人はこの資格を取得するために勉強を頑張ったんだ」と。
 
資格が使えるかどうかはさておき、視覚を取得するために努力したかどうかは少なからず評価されるのではないでしょうか。
 
リハビリ職同士で名刺交換したときに記載している人もいました。
 
あとはリハビリ系のブログをやっている人の経歴にも記載している人は多いですね。
 
 

リハビリ職が福祉住環境コーディネーターを取得しても使える資格ではない

 
 
結論から申しますと、「使える」か「使えないか」で判断すると「使えない」という結論に至ります。
 
資格手当がもらえるわけでもありませんし、なにか優遇されるわけでもありません。
 
資格がなくても経験により、住環境の知識に長けている人もたくさんいます。
 
 
 
今ある理学療法士としての知識にプラスして住環境福祉の知識を広げるための資格であるので
 
キャリアップではなく、自分のスキルアップにつながる資格と捉えたほうがいいでしょう。
 
 
 
ですが、やっぱりないよりはあったほうがいい!
 
例えば、家族に名刺を渡して、資格が書いてあったら、「この人はこういう資格ももっているんだ」とその後の信頼関係作りに役立つ可能性もあります。
 
 
 
そう考えると取得していて損はけっしてないと思います!
 
 
 

おわりに

 
 
福祉住環境コーディネーターの資格はキャリアアップには繋がりずらいですが、スキルアップには絶対なると思います。
 
リハビリ職が福祉面の知識を勉強しておくことは、患者さんの退院後の生活を考えることにつながりますし、福祉業者との情報共有においてもスムーズになると思います。
 
リハビリ職であれば2級の合格はそこまで難しくはありませんので、ぜひ取得してみてもいいのではないでしょうか。