スーパーフィシャルフロントラインの概要とリハビリ応用/アナトミートレイン【筋膜】




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スーパーフィシャルフロントラインとは

引用:ムービングボディ―動きとつながりの解剖学  クリス・ジャーメイ著

スーパーフィシャルフロントライン(SFL)はアナトミートレインの筋膜ラインの一つです。

superficial front lineと英語では表記します。

頭皮の筋膜から頚部・体幹前面を通って下肢前面、足指背側までの大きな筋膜の連結です。

スーパーフィッシャルバックラインと対となります。

姿勢保持と反射活動の重要な役割を担っています。

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スーパーフィシャルフロントラインの走行

 筋のつながり

頭皮筋膜

胸鎖乳突筋

胸骨筋/胸骨軟骨筋膜

腹直筋

大腿直筋/大腿四頭筋

短趾伸筋/長趾伸筋/前脛骨筋などの前下腿区画

骨のつながり

乳様突起

胸骨柄

第5肋骨

下前腸骨棘

恥骨結節

膝蓋骨

脛骨粗面

足趾骨背側面

SFLの機能と特徴

SFLの機能と特徴としては以下のものがあげられます。

・頭部から骨盤までの連結と骨盤から足趾までの連結の2つのラインからなる

・速筋繊維が多く、反射活動や腹腔の内臓を保護する

・SFLとSBLはお互いに引っ張り合って姿勢を保持している

 

頭部から骨盤までの連結と骨盤から足趾までの連結の2つのラインからなる

 

SFLでは二つのラインの連結が見てとれるところがあります。

それは「帽状筋膜~腹直筋」までのラインと「大腿四頭筋~足指伸筋」までの2つのラインです。

腹直筋は恥骨に付着し、大腿直筋は下前腸骨棘に付着するため直接な連結はないのです。

 

・股関節伸展位:頭部~足指まで寛骨を介して機能的に繋がり、1つの機能単位となる

・股関節屈曲位:頭部~骨盤まで、骨盤~足指までで別々に機能する

速筋繊維が多く、反射活動や腹腔の内臓を保護する

速筋繊維が多いので、素早く力強い筋収縮を発揮できます。

そのため、反射的な機能も有しており、驚愕反応との関連もあると言われております。

急にハッ!とする出来事があったときや、防御反応のときは身体の屈曲がなされると思います。

この屈曲はSFLの収縮によるもので、この反応により身体前面の内臓を保護するという役割があると考えられます。

 

SFLSBLはお互いに引っ張り合って姿勢を保持している

SFLとSBLは前後方向から帆を引っ張り合うようにして姿勢保持のバランスを保っています。

この2つのラインは主動作筋と拮抗筋の関係にあります。そのため、片側が短縮するともう片方は伸張されます。

SFLが短縮するとSBLが伸長:脊柱後彎姿勢

SFLが伸長するとSBLが短縮:腰椎前弯増強姿勢