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足底腱膜炎とは?
足底腱膜は、踵の骨から足の指へ広がる強靭な腱の膜で、足の土踏まず(縦アーチ)を支える重要な役割を担っています。
この腱膜は、歩行やランニング時に地面と足部の衝撃を和らげるクッションとして働きます。
足底腱膜炎は、ランニング動作を中心に陸上競技でよく見られる障害です。
特に、ふくらはぎの筋肉や足底腱膜が硬い場合や、扁平足や土踏まずが高い足の場合、ランニングや歩行で足底腱膜に強いストレスがかかります。
このストレスが繰り返される(オーバーユース)ことで、足底腱膜に炎症が起こり、痛みが発生することがあります。
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原因・発症のメカニズム
足底腱膜は足部のアーチを保持し、スプリングのように荷重時のショックを吸収する役割があります。
そのため、ランニングやジャンプ動作で体重刺激が足部にかかると、繰り返しの牽引刺激によって腱が変性し、微小断裂や炎症が発生しやすくなります。
足底腱膜の遠位にある足趾(そくし)は路面接地時に伸展し、近位にある踵骨(しょうこつ)は下腿三頭筋とアキレス腱によって牽引され伸張されます。
また、足部のアライメントも重要です。
扁平足の競技者は回内足を合併しやすく、中央部の土踏まずに疼痛(とうつう)が生じやすくなります。
反対に、ハイアーチ(甲高)では柔軟性が乏しく、腱膜を損傷しやすい傾向があります。
原因としてはオーバーユース、硬い路面(サーフェスの変化)、シューズの変更(ヒールアップが望ましい)なども考えられます。
足底腱膜炎のリハビリ
足底腱膜炎のリハビリテーションでは、以下の4つのステップに重点を置きます。
(1)炎症の改善
かかと周囲に熱感や腫れが生じている場合は、アイシングや超音波療法などで炎症症状を鎮静化させます。
(2)足底部・足首の柔軟性改善
オーバーワークや炎症の影響で足底腱膜が硬くなっている場合、足底腱膜自体のマッサージを行います。
また、足首の柔軟性が損なわれると足底部へのストレスが増大するため、足首の柔軟性を改善させるリハビリを積極的に行います。
(3)足底アーチ機能強化
足部には内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチの3つのアーチ構造があり、これらの機能が低下すると足底腱膜に負担がかかります。
アーチを支持する筋群を積極的にトレーニングし、アーチ機能を強化します。
(4)インソール作製
ストレッチやトレーニングのみでは理想的なアーチ形状を保持するのが難しい場合、インソールを作製し、外部からアーチ機能を補強します。