先日、11日間成人ボバース認定基礎講習会いわゆるベーシックコースのモジュール1を受講してきました。
全体で3週間あるうちの前半2週間です。モジュール2は後半の3週目までの期間のこと、モジュール3は3週目のことです。
そこで今回はベーシックコースの流れや内容、受講しての感想を書いていきます。
これからベーシックコースを受講するか悩んでいる人に「こんな感じで進みますよ」みたいなのが伝わればと思います。
講習中の資料とかはアップしないのでご了承ください(そうゆうのは基本的にダメだと思うので)。
ベーシックコースの参加条件、費用、期間
受講費:162,000円
定員:10~16 名
会場によって定員が異なっています。インストラクターも1人の会場もあるし3人の会場もあります。
対象者:理学療法士・作業療法士・言語聴覚士で臨床経験 1 年以上の者
さらにイントロダクトリーモジュールを受講していることが条件になります。
イントロを受講してから3年か4年以内っていう条件もあったはずです。
2018年からイントロダクトリーモジュールが元々3つあったのが2つになり、今後受講条件はどうなるかはわからないです。
期間:合計16日間
前半:11日間
後半:5日間
前半と後半の日数も会場によって前後しています。合計は16日間です。
"
受講者の年数や勤めている病院
経験年数は4年目~11年目までいて、5・6年目が多いように感じました。
過去のベーシックの話を先輩に聞いたがありましたが、やはり5・6年目が多いとのことでした。
ボバースの経験があると言えばいいんでしょうか、ボバースコンセプトで治療をしているスタッフがいる病院で働いているという受講者がほとんどでしたが、
全くそのような同僚がいないという病院から受講している方もいました。
また、受講者の勤めている病院はほとんど回復期リハであとは脳外といった感じでした。
ベーシックコースの講義の流れ
1日の流れ
講義開始は9時で終了は18時になります。1コマだいたい90分間で休憩は20分くらいでお昼休みは1時間あります。
朝は1時間前にきて実技を練習したり、18時に終わってからも1時間ちょっと実技練習をするのが自然と日課になるというか、それぐらい講義中の実技の時間では消化しきれないし、
うまくハンドリングできて反応が得られると楽しくなってくるので、自主練習も苦にならず受講者同士で楽しくできました。
2週間の流れ
最初の1週目はだいたい午前中に座学します。ボバースコンセプトの歴史から、
神経生理学、postural control、などなど。1週目は1日に座学が2コマか1コマといったところでしょうか。
そして午後からは実技になります。午前中に実技があることもあります。
あとはインストラクターが実際の患者さんに治療するデモがあり、デモ後にデモのことについて受講生同士で討議をします。
1週目の最後の日から受講生2人1組でペアになって実際に患者さんに治療をしていきます。
4~5日治療をして、その途中で受講生の前で治療デモをして治療のことの解説もしてこれについても受講生同士で討議します。
これが始まると結構体も頭もいっぱいいっぱいになってきます(笑)
"
実技について
実技も流れが決まっていて立位から座位になって臥位になるという流れです。
ただ臥位になってやるわけではなく、
臥位で治療する際もまずは立位姿勢を治療し座らせてハンドリングしてコアを賦活させながら臥位になるという流れが講習中はとても大事になります。
ボバース用語と言っていいでしょうか?立位とか座位とかは言いません。
最適な立位:optimal standing
立位をやめる:stop standing
最適な座位:optimal sitting
立ち上がる:sit to stand
座位から臥位になる:sit to supine
最適な臥位:active supine
などなどほかにも色んな言葉があるので、
最初はその言葉の理解に少し苦労するかもしれないです。
インストラクターは結構この用語とかボバースの用語とか関係なく英語もけっこう使ってくるのでたまに「??」となることもありました。
実技はもう講習を受講したり、勉強会にでたりじゃないと言葉では全然伝えられないです。
ぜひハンドリングをやってやられてみてください。被験者になってやられるのも自分のハンドリングにつながるため大事だと思います。
受講しての感想
ボバースに関係なくクリニカルリーズニングの力をつけることは必須ですが、
このコンセプトはそれがものすごく深いとこまでしかも論理的に推論していくところがとても印象的です。
そしてそれをハンドリングを交えて評価・治療・仮説検証していくわけですが、このハンドリングがまぁー難しい!!
わたしの技量不足ですが、手から感じれない自分の身体になっていたりするわけで、ほんとボバースに関係なく、触り方、自分の身体の使い方が大事だなと痛感しました。
また個別性を重視するため、実技練習の段階からhow to ではなく、個別的に実技をしていきます。
例えば手の治療の実技の場合、その前に姿勢を修正し肩甲骨や上腕骨、また筋のアライメントを修正してからじゃないと手の実技にうつりませんでした。
毎回そうやって実技練習が進んでいくので、個別的に治療をするんだという意識をつけさせてもらえるそんな講習でした。
職場に戻ってからもやはり受講前の臨床観より個別的に診ていくということを行えるようになったと実感はすることができています。
前半を終えましたが、最初の2週間はモジュール1とのこと。
モジュール2は後半の3週目が始まるまでの間の期間のことです。
この職場に戻っている期間はお休みの期間ではなく、担当の患者さんをボバースコンセプトに沿って治療をして、それをまとめて3週目に発表します。
受講するか悩んでいる人
講習費は高いですし(1日1万円って感じなので他の研修に比べて高くはないと思いますが)、休みも長期間とらないといけません。
けど仕事のことを考えずに打ち込めますし、臨床観はほんとに変わります。
デモでインストラクターが一人で1時間の治療時間で患者さんを目に見える形で変化させるのを目にしてしまうと、
自分の力量不足も感じますが、まだまだ伸びしろがあると思えますし、こうなりたいととてもやる気にさせてくれます。
私もまだまだ勉強不足だから来年受講しようと悩んでいましたが、早いに越したことないと先輩に言われて受講しましたが、それで正解でした。悩んでるんならもう受講しちゃってください。
いままで勉強してきた徒手療法にボバースコンセプトの知識は生きてくるし、ボバースコンセプトに徒手療法が生きてくるのを今実感しています。
いま臨床がとても楽しくなっています。
もっと頑張って学んでいきます。
参考図書・教科書