脳卒中急性期リハビリ リスク管理と評価と治療の進め方

脳卒中後の麻痺などの障害の回復には、早期からのリハビリ介入が重要とされています。

今回は、脳卒中急性期リハビリの目的や評価・治療の進め方をまとめてみました。

脳卒中急性期リハビリの必要性

脳卒中の急性期からのリハビリ介入は廃用症候群の予防、早期のADL動作獲得、社会復帰を図るために重要だとされています。

発症からリハビリ介入までの期間が長くなると、それに伴う廃用性筋委縮が著しくなると報告されています。

発症後7日以内に座位を開始した群は、10日目に座位を開始した群と比べると、退院時の動作能力レベルが同じでも入院期間が短縮されたとの報告もあります。

脳卒中急性期リハビリの目的

 

①廃用症候群の予防(拘縮、筋力低下など)

②合併症の防止(起立性低血圧、呼吸気感染、褥瘡など)

③早期離床   

  

・早期離床は廃用症候群の予防ばかりではなく、早期退院や積極的社会生活への展開を期待できるなど様々な効果をもたらす反面、大きなリスクも伴う(病巣拡大による病態進行)

・急性期では自覚症状や異変を訴えることはほとんどないので、顔色や表情、欠伸などの注意深い観察、バイタルサインのチェック、頻回の呼びかけとそれに対する反応のチェックなどが必要である

 

脳卒中急性期リハビリの離床開始基準

一般原則

➀意識障害がない(JCSが1桁)

➁24時間以内の神経症候の増悪がない

③運動の禁忌となる心疾患、合併症がない

脳卒中急性期リハビリのベッドサイドでの評価

回復期の評価とは異なるので、動作能力よりはベッドサイドで臥位で評価できるものを挙げてみました。

 

➀バイタル:血圧、体温、脈拍、SpO2

➁意識障害の程度:Japan Coma Scale(JCS)、Grow Coma Scale(GCS)

③運動麻痺:Brunnstrom Recovery Stage

関節可動域:ROM-T

安静時筋緊張:視診、触診、被動性、腱反射、クローヌス

基本動作能力:特に座位、ギャッジアップ座位(バランスよりも保持時間とバイタル変化の確認)

 

急性期であるため覚醒が低いと思われるので、高次脳機能の評価は行わなくても良いのではないでしょうか。

早期座位(立位)練習の流れ

1.当日のバイタルの確認:看護師からの情報収集も行う

2.本人の表情、応答、意欲の確認

3.訓練前の臥位でのバイタルチェック

4.四肢の自動介助運動↓筋の収縮による交感神経系を賦活しておきます。これにより、座位・立位になった際の起立性低血圧の予防を図ります。

5.臥位にて軽く運動を行い、筋のポンプ作用を促しておきます。

6.座位・立位訓練

参考図書・教科書